
| 2009(平成21)3月19日 総務委員会質問(地方交付税法等一部改正案について) |
○行田邦子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の行田邦子です。
私は、地方交付税について質問をさせていただきたいと思います。今日初めて地方交付税について質問をさせていただきますので、基本的な質問が多くなるかと思いますけれども、御了承いただけたらと思います。
先ほどから武内委員の質疑の中でもありましたけれども、平成二十一年度の地財規模、八十二・六兆円と。この地財計画の中で歳出が歳入をオーバーする部分について、収支の足りない部分を地方交付税で賄うということになるかと思いますけれども、平成二十一年度の予算では、交付税法に定められた国税五税の一定割合分というのは十一・八兆円というふうになっています。この十一・八兆円ですべて収支の足りない部分は賄えられればいいんですけれども、平成二十一年度については更に十・五兆円の財源不足が生じる見込みということになっています。
この財源不足なんですけれども、過去どのような感じだったのかを見てみました。平成六年には五・九兆円の財源不足、以来ずっと、もう恒常的にと言っていいと思うんですけれども、最も多いときで平成十五年度の十七・四兆円、そして来年度平成二十一年度は十・五兆円という、十数年にわたってかなりの規模での、地方交付税では収支不足を賄えない、補い切れないという財源不足が続いている、このような状況になっています。
そこで、政府参考人、久保局長にお伺いしたいと思いますけれども、これまで地方交付税法定分で賄い切れなかった財源不足に対してどのように対応してきたのか、お教えいただければと思います。
○政府参考人(久保信保君) 今委員から御指摘がございましたように、平成六年以来、巨額の財源不足が生じておりまして、昭和二十九年に現在の地方交付税制度ができましたときの、地方財政平衡交付金というのは昭和二十五年からあったんですけれども、交付税にしたのが昭和二十九年でございますけれども、そのときの国会答弁で私ども政府側が申し上げましたのは、普通交付税の額の一割以上ギャップが生ずる、そしてそれが三年間、二年間継続してその次の年も継続するだろうというときには、地方交付税法の六条の三の二項で、地方行財政制度の改正又は地方交付税の法定率の引上げというものが必要であるというふうに明記をされております。平成六年度以降巨額の財源不足が生じておりますが、三年目になりますのは平成八年でございますから、平成八年度以降、そういった地方交付税法の六条の三の二項の状況が現出していると私ども考えております。
どういうふうな対応を取ってきたのかということでございますけれども、平成八年度におきましては、これは単年度の措置といたしまして、財源不足額のうち地方交付税対応分につきまして国と地方が折半をして補てんをするということにいたしました。その内訳でございますけれども、一般会計からの特例加算、それから国の負担分の交付税特別会計の借入金の償還財源の繰入れを法定していると。それから、平成九年度、これも単年度の措置で国と地方が折半をするということにいたしました。
そして、平成十年度から十二年度、これは三年間まとめて法改正をしまして、そして交付税特別会計の借入金、これを行って、その償還は国と地方が折半をして償還をしていくという、特別会計で借入れをして、償還ベースに合わせて折半で返していくということにいたしました。
平成十三年度以降は、三年ごとに法律改正をいたしておりまして、十三、十四、十五、そして十六、十七、十八、そして今の、現在まで続いておりますけれども、十九、二十、二十一年度、これにつきましては、折半対象財源不足の二分の一は一般会計からの交付税特別会計への特例加算をする、そして、残った半分につきましては、地方が臨時財政対策債を発行して、そして元利償還金、一〇〇%これは交付税で後に見ていくという形での措置をしているということでございまして、先ほどの地方交付税法の六条の三の二項、これに立ち返ってみますと、地方行財政制度の改正によって対応してきたということでございます。
○行田邦子君 今、先ほど局長から、平成十年から十二年の間に財源不足を補うために交付税特別会計からの借入れがあったということですけれども、これは平成十三年にはもうやめているとお聞きしています。
更にお聞きしたいと思っていますけれども、借入れの残高、交付税特別会計の借入れの残高が今どのぐらいになっているのか、お教えいただけたらと思います。
○政府参考人(久保信保君) 平成十三年度から、先ほど申し上げましたように、原則として交付税特別会計の借入れには依存しないと、御指摘のようにいたしました。ただ、激変緩和で、それから後も二分の一、四分の一という形で借入れを若干行いました。それからまた、定率減税の補てんにつきましても借入れを行ってきました。
その結果、現在、平成二十年度末の交付税特別会計借入金の残高は三十三兆六千億円、三十三・六兆円となってございます。この借入金残高の三十三・六兆円につきましては、特別会計に関する法律、これの附則の第四条の規定によりまして、平成二十二年度から三十八年度までの間に償還をしていくということになっております。
○行田邦子君 今の御説明いただいた交付税特別会計からの借入れ、三十三・六兆円残っているということですけれども、今までずっと財源不足を交付税特別会計の借入れで賄ってきたと、それがもう数十兆円という金額になってしまったと、かつ、交付税特別会計から借り入れるということは、財源不足分を国とそれから地方全体の連帯責任において返していくということになりますので、どうしても自治体としては自分たちの借金というような意識が希薄になってしまうという考え方から、この交付税特会からの借入れをやめましょうということを平成十三年度に決めたというふうに聞いております。
それで、お手元に資料をお配りしていますけれども、一枚目の左側、御覧いただきたいと思うんですけれども、これが今現在の交付税特別会計借入金の償還計画となっております。元々、平成十九年度に三十三兆円まで膨れ上がってしまったこの借入金を計画的に返していきましょうということで償還計画を立てました。
平成十九年度から償還が開始するはずだったんですけれども、初年度の十九年度の補正で五千八百六十九億円の償還を繰り延べしました。そして、二十年度の償還予定額六千四百五十六億円も更に繰り延べしました。そして、来年度の二十一年度も返済なし、償還なし、先送りと。そして、いよいよ来年度から償還が開始する予定になっていますけれども、これまでずっと計画を立てていたにもかかわらず、先送りに次ぐ先送りをしているという状況です。
この償還計画の最終年度の平成三十八年度にはどれだけ返さなければいけないかというと、三・六兆円を一年間に返さなければいけないと。これは、地方がすべて責任を負って返さなければいけないと、このような計画になっているんですけれども、これが現実的な償還計画と言えるのかどうかというのが疑わしいなというふうに私は思わざるを得ません。
そして、平成十三年に、交付税特会からもう借入れやめましょうということで、ただ、財源不足はずっと続いていたわけですね。その財源不足を補う特会からの借入れに代わる措置として何をしたかというと、先ほど局長から御説明があったような、国が負担する分は一般会計から加算をすると、地方が負担をする分についてはそれぞれの自治体が臨時財政対策債を発行するというようなことを平成十四年から始めています。
そこで、久保局長にお聞きしたいと思いますけれども、今この臨時財政対策債の残高はどの程度になっているんでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 平成二十一年度末時点での地方財政計画上の臨時財政対策債の残高、これは約二十七・九兆円と見込んでおります。ただ、決算統計上の残高、これは実際に発行しない団体もございますので、それを平成十九年度末時点で調べますと十九・七兆円と、こうなっております。
○行田邦子君 そうすると、十九・七兆円というのが実際の残高というふうに考えてよろしいわけですね。
○政府参考人(久保信保君) 十九年度末時点ではそうでございます。
○行田邦子君 そうすると、十九年末時点での実際の借入れ残高が十九・七兆円ということは、平成二十年度にも臨財債を発行していますし、二十一年度は五・一兆円発行すると。二年間で約八兆円、十九年度から発行が増えているはずなんですよね。
そうすると、来年の今ごろには二十七・七兆円に膨れ上がっているということになるかと思うんですけれども、一部、二年分償還するとは思うんですけれども、というふうに、毎年毎年このままでいきますと、臨財債だけで地方分を補っていくと、どんどんどんどんこの臨財債という地方の借金が膨れ上がっていくということになることを私は非常に危惧をしております。
この臨財債、臨時財政対策債についてなんですけれども、先ほどからいろいろとお話がありましたけれども、これは発行するときに国から将来の交付税で措置しますよ、基準財政需要額に見込みますよ、だから借金しても大丈夫ですよということで地方に借金をさせているものと。鳩山大臣の発言にもあったかと思うんですけれども、鳩山大臣がこれは交付税の先食いと言えるというような発言をされたようですけれども、これまさに的確な表現で、私も同感しております。
こういう先送り、それから交付税の先食いということをずっと繰り返していくというこういう制度改正、制度改正と言えるのかどうかも分からないんですけれども、これを繰り返していって本当にいいのかどうかということを疑問に感じております。
それで、先ほど局長からもお話がありました地方交付税法の中に規定がされています。こういった財源不足がずっと続く場合に何をしなければいけないかという規定、第六条の三の第二項にあります。財源不足が交付税法定分の一〇%を超えるような状態が三年続く場合は、制度改正をするか、若しくは交付税率の変更を行うものとするというふうに規定をされています。
ここで、鳩山大臣にお伺いしたいと思います。
もうこの先送り、先食いの制度改正でやっていくというのは限界に来ていると思います。私自身は交付税制度そのものの仕組みを改め直さなければいけない時期に来ているとは思いますけれども、まずお聞きしたいのが、地方交付税法第六条の三の第二項に書かれている交付税率の変更ということを、鳩山大臣、どのようにお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) その前に、せっかく先生いい話をされたから、ちょっとだけ付け加えたいんですけれども、例えば学校の耐震化とかありますね。私も元文部大臣やっておりましたから、そういう関係もあるから、ずっと、どこの学校を建て替えるとか耐震化をやってくれという話をする。ところが、最近は、文科省に話をしないでくれと。つまり、地方負担があるから、地方財政が厳しいから、体育館建て替えるなんて言われたって、金を取ってやると言われたって、こっちは払う金ないからやめてくださいという話が随分あるわけですね。
よくそういう、正確には言えませんけれども、いろんな国の補助金が出るものには、国の補助金が例えば三分の一とか半分とかある、残りは、自己資金は三割でいいですよと、七割は起債で発行していいですよと、その七割のうちのその半分は、何というんですか、将来の地方交付税で見てあげますよという、大体みんなそういう仕組みになっているじゃないですか。それでも、地方は、やっぱり借金だからなと思って、将来の交付税で見てくれるといったって交付税の先食いになっちゃうからなと、こう思うわけですよね。だから、臨財債というのは、おっしゃったように全部が将来の交付税で見てあげるというわけですから、もうもろに将来の交付税をばくばく大食いしているようなものですよね。だから、これはいつまでもこういう仕組みを続けるわけにはいかないと。
結局、今の御質問でいうと、地方交付税法第六条の三の第二項というのは、先ほどから久保局長が御説明しているように、交付税が足りないと。どれくらい足りないのかといえば、法定率で計算した交付税が足りない。一割以上足りない。それが三年ぐらい続くときは、地方行財政制度の改正か地方交付税の法定率の引上げというふうに書いてあると。
私は、さっき地方行財政制度の改正というのに、結局折半ルールだとか、折半ルールなんというのが地方行財政制度の改正と言えるのかなと最初思ったわけですね。だって、全く応急処置じゃないですか。ですが、一応あれは法律上は地方行財政制度の改正ということなんでしょう。だとすると、地方行財政制度の改正ということでやっていくと、また応急処置の応急処置になってきますから、やっぱり地方交付税の法定率の引上げという方に行かないとどうにもならない事態が迫ってきているという認識でございます。
○行田邦子君 今大臣から少し触れられましたけれども、将来の交付税で面倒見ますよと言っている、まあ様々な種類がありますけれども、借金というのは臨財債だけではないですね。
お手元、資料①の右側にありますけれども、二月十二日の日経新聞の記事です。ここに書かれていますけれども、臨時財政対策債と同じように、例えば、何か公共事業をやりますよと。半分国で見ますから、残りの半分はおたくらで見てくださいと。でも、今お金がないでしょうから借金、公債出してくださいと。ただそれは、その分は将来の交付税で面倒見ますよと。一〇〇%ではないにしても七〇とか八〇とかかなりの部分を交付税で面倒見ますよと言って借入れをしているというような財源対策債とかたくさんあると思うんですね。こういったものが一体幾らあるのかということを見ますと、何と約九十兆円に達しているということが昨年の秋、初めて明らかになったということです。これはなぜ明らかになったかといいますと、財政健全化法の施行によって財政の健全性を判断する指標を公表することが義務付けられたことによって明らかになったとこの記事には書いてあります。
九十兆円というと相当な額なんですけれども、これ様々な種類のものが臨財債のような単純な、単純なというか、赤字公債だけではないとは思うんですけれども、積み上げて九十兆円と。将来とにかく交付税で見ますよと言ったものが九十兆円あると。この金額というのは、一年間の交付税の五年以上に当たるわけなんですよね。相当な額だと思います。これ当然その利子も払わなければいけないと。これ将来、本当にこれを交付税で措置することがやり続けられるのかなという素朴な疑問を感じております。
そこで、臨財債も含めてなんですけれども、お聞きしたいと思いますけれども、これ本当に素朴な疑問というかお聞きしたいんですけれども、国が将来の交付税で面倒を見ますよ、基準財政需要額に見込みますよ、だから借金しても大丈夫ですよと言うときに、国は地方公共団体に対して何か覚書を交わすのか、何か担保をするのかと、口約束で終わってしまっているのかどうかということを教えていただきたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 御指摘がございました九十兆円でございますけれども、これは地方公共団体の財政の健全化に関する法律、先ほども御指摘がございましたが、その健全化判断比率の一つでございます将来負担比率を算定する際に用いられる数値のうち、地方債現在高等に係る基準財政需要額算入見込額の平成十九年度決算ベースでの全国計でございます。
地方債の元利償還金につきましては、毎年度の地方財政計画の策定を通じて所要の財源を確保いたしますとともに、法令の規定に基づきまして、交付税の算定において基準財政需要額に適切に算入しております。償還が始まりますときに、地方財政法等を改正をして、地方交付税法を改正をして、明記をして、法律上いたしております。
この地方債現在高等に係りますただいまの御指摘があった基準財政需要額算入見込額、これにつきましても、今後の交付税の算定において確実に基準財政需要額に算入しなければならないと考えております。
そこで、私どもといたしましては、もう先ほど来繰り返しておりますけれども、地方債の元利償還に必要な財源を含めた地方税財源の総額確保、これに努めてまいりたいということでございます。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 久保局長はその道のプロだから余り驚かないんですが、私は実はこの九十兆に驚きました。日本経済新聞というのは、徹底して竹中さん寄りのことを書き続けて、私の批判を何回書いたか分からない。かんぽの宿は鳩山邦夫の不当な横やりであると言い続けておりますので、最近読まないことにしておったんですが、たまにはいい記事があるんだということが分かりまして。正直言って私は本当にびっくりしました。要するに、約束手形と書いていますが、そういうことです。将来交付税で見てあげますというのがこんなにあるのは、やっぱりちょっとまともな姿ではない。
したがって、これ毎年すごい勢いで増えていくわけですね、このまま行くと。すぐ百兆を突破していくでしょう。それがどういうことだかよく考えなくちゃいけない。したがって、今局長が最後に申し上げたように、地方消費税の充実とか地方交付税の法定率、これはもう踏み込んでいかなければならないという思いを新たにします。
○行田邦子君 ありがとうございます。
地方にとっては、勝手に借金は国と違ってできないわけです。特にこういったものについては、将来の交付税で面倒を見ますよと言うから、地方からいってみれば借りたわけですよね。こういったものは国で責任を持って将来の交付税で措置をすると言った以上は措置をしてほしいということを申し上げておきたいと思います。
これまでも、三位一体の改革によって五・一兆円地方交付税が削減されたということがよく言われております。地方公共団体からすると、こういった苦い経験もあるわけですから、突然はしごを外されるんではないかという思いが恐らくあるのではないかと思うんですね。やはり国と地方の信頼関係というのが、充実した地方交付税があってこそ初めて成り立つのではないかというふうに思っておりますので、先ほど来の御答弁どおり、自主財源の一つである地方交付税の充実に努めていただけたらというふうに私からもお願いを申し上げたいと思います。
地方の財政、惨たんたる状況です。百九十七兆円の地方の債務残高があるという議論が先ほどからなされています。このような状況に追い込まれた大きな原因の一つが、やはり三位一体改革による地方交付税の削減にあると私は考えております。地方公共団体の側からは地方交付税の復元ということが叫ばれています。
そこで、大臣に御意見をお伺いしたいんですけれども、一方、財務大臣の諮問機関である財政制度等審議会が昨年十一月二十六日に出している建議によると、こう記されています。読ませていただきます。
最近、地方関係者より、三位一体改革により地方交付税が大幅に削減された結果、地方の財政運営は危機的状況にあるため、地方交付税の復元・増額が必要であるとの主張が行われている。しかしながら、三位一体改革前の平成十五年度と平成二十年度を比較してみると、地方税、地方譲与税、地方特例交付金、地方交付税及び臨時財政対策債の合計である地方一般財源は、二・一兆円増加している。つまり、所要の一般財源が確保されているにもかかわらず交付税を過去の水準に復元するとの主張は、相対的に財政体質が改善している地方から国に負担を付け替え、さらに、将来世代に負担を先送りするとの主張にほかならないと、このように記されています。
これについて、鳩山大臣のお考え、御意見をお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) まず、この財政制度審議会の、何というんでしょうか、建議じゃない、何ですか、今の先生が披露された考え方の決定的な間違いは、地方一般財源というのには補助金は含まれていないわけで、補助金を四・七兆ぐらいどおんと減らしておいたわけですから、一般財源が増えるというか、増えていても、補助金の分を考えれば明らかに減っているわけでございますから、そこの認識が足りないというか、全く違うと。
それから、もう一つ申し上げたいことは、先ほども六百兆と二百兆の話を何度かさせていただいておりますが、これ明らかに、国と地方でいえば、地方の方が懸命に努力をしてきているんだろうと。つまり、地方公務員の給与についてはいろんな議論はあるし、ラスパイレス指数の議論もあるけれども、少なくとも人事委員会が決めた給与水準より下げて給与を配っているところ随分あるんじゃないですか。そうでしょう、すごく多いでしょう。少なくとも国はそうではなくて、こういう方たち全部受け取っているわけですよね。だから、その辺を考えると、いや、国会議員は一割カットやったりしていましたから。この方たちは全然。それは人事院というのは確かに労働基本権の代償だから。しかし、人事委員会が言ったものよりも明らかに少ない給与で我慢しているというような要素があると。
それから、先ほどちょっと私、言いたかったんだけど答弁の機会がなかったんですが、地方単独事業って物すごく重要ですよね、その地方の特色を出すのは単独事業なわけですから。それが、半減なんてものではないんではないかな、三分の一とかそういうレベルになっている。
そういう苦しい状況で、何というんでしょうか、いわゆるプライマリーバランス的に言えば、国よりはましなんだろう、だから財政状況、地方の方がいいんじゃないかという、その大変な誤解に基づいているというのが私の基本的な考え方でございます。
○行田邦子君 ありがとうございます。
国も財政状況大変であるということは、もうこれはみんな認識等しいと思いますけれども、地方もやはり厳しい状況にあると。今現在の国と地方の関係を考えれば、地財計画を作っているのは国ですし、そして、今こうして審議している地方税も国が決めるというような状況にあるわけですから、地方にとってはなかなか自由が利かないような状況の中で借金に追い込まれているということを再認識した上で、是非、鳩山大臣には今の言葉忘れずに努めていただけたらと思います。
それでは、地方交付税について、今まで総額ということでいろいろ質問させていただきましたけれども、今度別の視点から、配分という視点から質問をさせていただけたらと思います。
地方交付税を各自治体に配分するための基準として何があるかというと、基準財政需要額とそれから基準財政収入額、この二つを算定しているということです。それで、この基準財政需要額というものをどういうふうに計算しているのかというのを、私、今回質問するに当たりまして初めて見させていただきまして、大変驚きました。いろんなレベルの事務事業、義務的な経費から投資的なものまで含めて、かなり細かくこの基準財政需要額に盛り込まれています。
それで、各々の自治体においてどのような計算、算出をするかというと、まず、それぞれの細かい項目で単位費用というのが、これは総務省さんが決めています。そこに測定単位、人口とか面積とか学校の数とか学級数とかを掛けると。さらに、そこに細かい補正係数で調整するという大変複雑な作業をやっているということが分かりました。
それで、例えば小学校費について、小学校費という項目があるんですけれども、その中の施設設備保守点検料というのがあります。この単位費用というのは十九万九千円となっています。そこに測定単位である学級数を掛けます。さらに、地域事情を加味した補正係数を掛けて調整すると。こういうことを、数多い項目を更にすべての自治体でやるという莫大な作業量になっているということが分かりました。
それで、お手元に資料をお配りしている二枚目、御覧いただけたらと思うんですけれども、これは何のコピーかといいますと、これは基準財政需要額を算出するための補正の制度説明なんです。こういう算式を用いていますよという説明なんです。こういう本がありまして、この中のコピーを取らせていただいたんですけれども、これは手作業でやっているとはもちろん思わないんですけれども、ソフトがあるとは思うんですけれども、こういう複雑な算式を、すべてではないと思うんですけれども、毎年毎年見直している、法律改正ごとに見直していると、こういうような莫大な作業をやっているということです。
そこで、久保局長にちょっと確認のためお伺いしたいんですけれども、この基準財政需要額というのは何のために算出するのかということをお聞きしたいと思います。
○政府参考人(久保信保君) 先ほども地方財政法の規定を御紹介いたしましたけれども、国が義務付けをしている場合には財源保障をしなければいけないということがございまして、地方税、これは全国小さな市町村も含めますと偏在をしております。大臣からも何度もお話がございましたように、日本の地方公共団体というのは諸外国に比較して仕事を多くやっている、義務付けられているということがあって、先ほどのように、一方で地方税は偏在しているということでございますから、地方交付税、昭和二十九年から確立いたしましたけれども、この地方交付税によって国の国税の一定割合を必ず地方の共通の財源にすると、そしてそれが足りなかったときには財源対策をやっていくということでございますけれども。
その地方に配るときに、標準団体、市町村であれば十万人、都道府県であれば百七十万人の規模のところでどのような平均的な仕事をしているのか、基準財政需要額というのはそういうものでございますが、それを細かくそれぞれの費目に分けまして、例えば今御指摘ありました小学校費であれば、測定単位は何であり、そして単位費用は幾らであるということを法律で決めて、そして、それだけだとまた、例えば人口の小さなところでは経費は割増しになってしまうとかそういった要素がございますので、それはそれぞれの費目ごとに、この費目ではこういう補正をやりますというのを法律で明記をいたします。
現実に今、極めて複雑な補正係数ではないかと御指摘があったような補正係数、これは実際に七月か八月に、地方交付税を算定するときに省令で補正係数を決めて、そして先ほど言いましたものに掛けて個々の地方公共団体の基準財政需要額を決めるということでございまして、そして一方、基準財政収入額がございまして、その差額が交付税に、個々の地方公共団体の交付税になっていくということでございまして、基準財政需要額というのは極めて重要なものでございます。
我々がよく地方財政措置でこれだけ措置をしましたと言っておりますのは、個々の公共団体の交付税ではなくて、この基準財政需要額に幾ら見ておりますということで数字をよく使っているということでございます。
○行田邦子君 地方交付税の役割として、財源調整機能、できるだけ均衡化するということのために、単純に人口や面積だけで測れるものではないというふうには思います。それぞれの地域差の実情をできるだけこの交付税の額に反映させていただきたいと。そのためにきめ細かい算出が必要だということも理解はするんですけれども、ただ、余りにも細かくなり過ぎていやしないかなと、余りにも作業量が多過ぎるんではないかなということを思っております。
この算出はだれがやるかといいますと、確認したところ、それぞれの地方公共団体の財政課のようなところで交付税担当のような方がいらっしゃって、その方が計算しますと。それと同時に、総務省さんの中の交付税課なんでしょうか、の御担当の皆さんが同じような算出をやると。で、突き合わせて間違いがないかを確認するというような、まあダブルチェックということだと思うんですけれども、ことをやっていますと。そうすると、国と地方を合わせると、それだけでも相当なマンパワーを要しているんではないかなと思うんですね。
さらに、この複雑な算式、これ、もちろん手作業じゃないのでソフトを作っていると。ソフトを開発していて、そのソフトを皆さん使っているということなんですけれども、そのソフトと、それからそのソフトを使うマニュアル、これを作っているのが、財団法人地方自治情報センターというところが作っているということだそうです。
この財団法人は、皆さん、もしかすると衆議院の予算委員会でもこの名前取り上げられたので御記憶されているかもしれませんけれども、御多分に漏れずといいますか、歴代理事長、五代連続国家公務員のOB、総務省さんのOB、いわゆる天下りと。過去三代が自治事務次官が続いて、それから自治行政局長とそれから自治税務局長というような天下りのポストになっている財団法人がこのソフトの開発とマニュアルを作っているというふうにお聞きしています。
それからさらに、先ほど私がお見せしたこの制度解説書というもの、これを発行しているところが財団法人地方財務協会というところで、ここにも常勤理事二人いて、二人とも総務省さんからのOB、天下りというようなデータになっています。
今日は、別に天下りとか国家公務員人事制度について私、お聞きしようと思ってはいないんですけれども、たまたまそういう事実が分かったので一応皆様に御披露させていただいたということです。この件については、また何か機会があれば別の機会に質問させていただきたいと思っております。
大臣にお聞きしたいんですけれども、確かにきめ細かく算出したいというのは分かりますけれども、業務効率からいっても余りにもちょっとこれはやり過ぎじゃないかという点、それから、これだけ複雑怪奇ですと、これ直接携わっている人、地方公共団体の携わっているごく限られた人、それから総務省さんのごく限られた人しかどのようになっているのか分からないという、透明性、それから分かりやすさという点からも疑問があります。
思い切った簡素化がどうにかできないものかというふうに思うんですけれども、若しくは、抜本的にもう地方交付税制度を考え直さなければいけないんではないかと私自身は思うんですが、その点、鳩山大臣のお考えをお聞かせいただけたらと思います。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 少なくとも行田委員の方が私よりは詳しいんではないかなと思えますが、こういう資料を集められて。これちょっと想像を絶する、これ、何ですかね。
私、一番怖いのは、まあいろんな補正係数とかあるんだと思うんですが、それは、いろいろ実績とか経験とかいろんなものに基づいていろんな数字が入っていますよね。例えば、七十七万七千円とか〇・〇〇二四〇とか入っていますが、これが絶対確かだというのはだれも分かりませんよね。これが、要するに割り振るための補正係数でしょうから、総額が決まっておってそれを全国に配る場合にこういう係数類を使うということなんでしょうから、これは、この係数に基本的な間違いがあれば全く実態に合わない形で補正されたお金が配られてしまうということですから、頭良く、複雑な計算式を作ることが逆に透明性を失わせるということもあり得ると思いますし、実際、交付税の算定というのは私はちょっと話を聞くだけですぐ分からなくなる。やっぱり総務大臣を二十年ぐらいやらないと多分理解できないんじゃないかなと思うような部分があって、それがいいかというとやっぱりよくないような気がするんですね。なるべく分かりやすい計算の方がいいと。
だって、小学校の高学年か中学校のときに、地方交付税というお金がありますと、それは地方自治体のあるべき収入とあるべき支出の、要するに需要と収入というのがあって、その差を国のお金で埋めています、その国のお金は所得税だ法人税だ酒税などの一定割合でというのを、当時三税でした、私の小学校のころは、そういう基本的なことを学んで大人になる。それを実際に見ると余りに複雑だということで、非常に複雑なものになっていて本当にいいのかどうかという疑問がございます。
地方分権推進計画や累次の基本方針において、算定を簡素化すべきだとの指摘が行われ、従来より算定項目の統合とか、都道府県分の補正係数の半減といった取組は行ってきたようでございます。平成十九年度には更に抜本的な算定の簡素化を図って、交付税の予見可能性を高める観点から、人口と面積を基本として簡素な算定をする新型交付税の部分を作ったと。人口と面積だけというとまたちょっと随分急に粗っぽくなるんですけれども、その辺いろいろな御意見があるので、簡素化しようとする努力はしているようでございますが、それでもまだまだ複雑だと思います。
○行田邦子君 先ほど、久保局長からもこの基準財政需要額、大変大切なものであるという御答弁いただきまして、その理由というのが、交付税措置するというときの、交付税措置するというよく皆さん言い方しますけれども、その意味というのは基準財政需要額の項目に盛り込みますよということなわけですよね。この交付税措置するということについて伺いたいんですけれども、これが非常に誤解を招きやすいというか、位置付けがとても責任の所在が明確になっていないというか、政策や事業の責任や推進の主体が何なのかというのがあいまいになりかねないなというふうに私は思うようになりました。
それで、ちょっと具体的な例一つ挙げて質問させていただきたいんですけれども、妊婦健診というのがあります。平成二十年度の第二次補正予算に盛り込まれています妊婦健診の公費負担の拡充という項目なんです。
この政策について国会でもいろいろと本会議それから委員会で質疑がありまして、次の三枚目の、お手元の資料の三枚目を御覧いただきたいと思うんですけれども、それぞれの大臣の答弁なんですけれども、この安心、安全な出産の確保、妊婦健診公費負担の拡充についての答弁です。
厚労省の舛添大臣、所管の大臣ですけれども、去年の十一月、第二次補正が通る前ですけれども、の厚労委員会で、今まで五回無料化ということでしたが、きちんと十四回無料だということで、国庫補助が半分入りますから、地財措置がありますけれども、是非これは徹底してやっていただきたいと思いますと。次に、これ第二次補正予算が通った翌日でしょうか、その後の麻生総理の参議院本会議での施政方針演説の中のくだりなんですけれども、少子化対策につきましては、妊婦健診を十四回分すべて無料にしますと言い切られています。さらに、一月三十日の衆議院本会議で麻生総理は、妊婦健診の無料化を二次補正予算の財源関連の法律が成立後、速やかに実現すると。さらに、二月二日の舛添大臣は、費用の心配をしないで妊娠、出産ができるようにするため、妊婦健診に必要な回数、十四回程度でございますが、これをすべて受けられるようにしますというような答弁をされています。
これを見ると、特に一月二十八日の麻生総理の施政方針演説を見ると、これ多分、国民の皆さんは妊婦健診がこれで十四回分無料になるんだというふうに、実は私も思っていたんですけれども、思われると思うんですね。実際にウエブを見てみますと、今度から妊婦健診が全部無料になるんだってというようなコメントが随分書き込まれていたりするわけです。ところが、この政策なんですけれども、十四回分すべて無料にしますとは必ずしも言い切れないというか、言ってはいけない仕組みになっているんではないかというふうに私は思っております。
そこで、今日、厚労省さんにお越しいただいていますので、この制度の説明をしていただけたらと思います。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。
妊娠された方が安心して出産できるように、妊婦の健康管理の充実、そして経済的負担の軽減を図ること、これは極めて重要な課題であると認識しているところでございます。
このため、先ほど委員からもございましたけれども、平成二十年度第二次補正予算におきまして、標準的な健診項目について必要な回数、これは十四回程度でございますけれども、妊婦健診を受けられるように、二十二年度までの間、これまで地方財政措置をされていない残りの九回分につきまして、国庫補助それから地方財政措置、それぞれによりまして二分の一ずつ支援するというふうにしたところでございます。
厚生労働省といたしましては、こうした取組を通じまして、自治体とも連携を図りつつ、また関係省庁とも緊密に連携を取りながら、引き続き妊婦健診の充実が図られるよう努めてまいりたいと考えておるところでございます。
○行田邦子君 お手元の資料、四枚目を見ていただければと思うんですけれども、厚労省さんにいただいた資料なんですけれども、この制度の説明なんですが、今御答弁された九回分については、国が半分、それから残りの半分が地方というようにおっしゃったと思うんですけれども、その地方という意味が何なのかといいますと、これは交付税措置しているということなわけなんですね。
もう少し詳しく御説明いたしますと、今この妊婦健診というのは大体必要な回数十四回と言われています。そのうち、今現状どうなっているかといいますと、五回分については交付税措置されています。法定受託事務でも何でもなく、交付税措置されていると。これは、やるやらないは自治体の自由という位置付けになると思うんですけれども、それを今回、公費負担の拡充ということで、厚労省の方から残りの九回分については国庫補助事業として半分、二分の一負担しますよ、残りの二分の一は、実施する地方公共団体に対してはそれは交付税措置しますからそれでやってくださいという仕組みになっているんです。
ということは、まず現状なんですけれども、五回分交付税措置されているということで、厚労省さんとしては、交付税措置されているので、これはもう市町村で五回妊婦健診無料化しているんだろうという前提で何か話を進めているような気がするんですね。ところが、実態を見ますと、今現在もまだ五回未満、公費負担をしている回数が五回未満という市町村も結構あります。さらには、五回以上妊婦健診の公費負担をしていても無料とは限らないんです。私も、ちょっとたくさん数があるので統計的に見ていないんですけれども、一部負担とかクーポンを発行するというようなところもあります。なので、交付税措置していても必ずしも今現在すべての市町村で五回無料化しているというわけではないんですね。そこに加えて、九回分を二分の一の国庫補助で面倒見ますよ、残りの半分は交付税措置だから財源は確保できたという言われ方をされてしまうと、これはミスリードするのではないかなということが私の指摘なんですね。
妊婦健診を無料化するというのは大変いい政策だというふうに思っています。これを少子化対策ということで国が国策として責任を持ってやるのであれば、これは、こういう九回分の半分を交付税措置して、さらにベースの五回分は元々の交付税措置のままという中途半端なやり方ではなくて、十四回分なら十四回分全部、交付金なり補助金で賄うということが筋ではないかなというふうに私は思うんですけれども、厚労省さん、いかがでしょうか。
○政府参考人(北村彰君) お答え申し上げます。
去年の、平成二十年四月の時点の妊婦健診の公費負担について調べた数字でございますけれども、全国平均は五・五回でございました。五回を下回る自治体の数は、昨年四月の時点で約百七十二ございました。
妊婦健診の実施主体は御指摘のとおり市町村でございますから、その内容等につきましては、平成二十年度第二次補正予算の国庫補助の趣旨あるいは国庫補助の措置等を踏まえまして、各市町村において適切に設定されるものというふうに考えております。
国の方針といたしましては、妊婦が安心して出産できるように十四回分の妊婦健診費用について措置したところでございますので、このような趣旨を踏まえまして地方公共団体においても適切に対応していただけるものと考えておるところでございます。また、厚生労働省といたしましても、標準的な健康診査の実施時期あるいは内容について提示したところでございます。
今後、適宜市町村の実施状況などを把握するとともに各市町村との連携を図りつつ、妊婦健診が適切に実施されるように引き続き努めてまいりたいと考えております。
○行田邦子君 それでは、久保局長に伺いたいんですけれども、この場合、交付税措置なんですね。そうすると、地方公共団体からすると、これやる義務はないわけですよね。いかがでしょうか。
○政府参考人(久保信保君) 全く同じ趣旨の御質問が前回もこの委員会でたしかあったと思いますけれども、交付税措置でございますから、御指摘のように、私どもといたしましては措置をしたとおりに使わなければならないということはこれは言えません。言えませんが、国として今の妊婦の方々が安心して出産ができるように十四回分を無料化を何とかしたい、そしてそれは、国費だけではなくて、これまでやってきた地方財政措置というのも活用してやっていくんだという方針で十四回分ということにしたわけでございますので、私ども、一番最近ですと一月の二十日に全国都道府県、政令指定都市の財政課長そして市町村担当課長会議を開いて、その場で財政課長内簡というのを、かなり厚いものですけれども、それを配って説明をいたしますけれども、その場で国の方針、政府の方針はこうなったということですということを詳しく御説明をしている、国はこういうふうな方針で臨んでいるということを説明しているということでございます。
○国務大臣(鳩山邦夫君) 私は昔、悔しい思いをした経験がございます。それは、文部大臣をいたしておりますときに、子供の本離れ、読書離れというテーマがあって、その一つの問題として学校図書館が利用されていないと。もちろん学校司書とか司書教諭という問題もあったんですが、学校の図書館の本が充実していないというので、私は、たしか一・五倍だったか二倍だったか、すべきであると答弁をしたわけです。要するに学校図書館の本を倍に増やそうと答弁をしたわけです。ところが文部科学省にはそういうお金がありませんでしたから、交付税で措置をしてもらったわけでございます。ところが、交付税措置、まさに基準財政需要に積む、財政的に措置したと、こういうことなんですが、ちっとも本が増えないわけでございます。ですから、それが義務ではありませんし、もちろん法定受託事務でもない。
ここが難しいところで、学校図書館の本と、やっぱり人の命に直結する妊産婦健診とは違うと思うので、そこのところはよほど、今局長が答弁しましたように、全国の自治体に厳しく言わなくちゃいけないんだろうと。学校図書館の本を増やせという話は総務省は全く、旧自治省は恐らく全く地方自治体に厳しく言わなかったと思われるわけですから、その辺、これからはうまくやってもらわないと困るなと思います。
○行田邦子君 難しい問題だと思うんですけれども、では何をナショナルミニマムとして、国として全国一律のサービスにすべきかというところの判断が難しいとは思うんですね。その場合に、先ほど大臣おっしゃった人の命にかかわることはという御発言もありましたけれども、じゃ妊婦健診はどうなのかとか、今日本当は御質問しようと思ったがん検診はどうなのかという問題もありますし、どこで線引きするのかというのは大変難しい問題だとは思っております。
ただ、今日指摘したいのは、交付税措置と皆さんよくおっしゃるこの言葉が非常に誤解を招くというか、あたかも地方がやって当然と思われてしまう節があるということを指摘をしておきたいと思って質問させていただきました。
結局、この妊婦健診も、予算は基金を都道府県につくりまして、それが平成二十二年度までなんですね。そうすると、国庫補助事業として効くのは平成二十二年度までと。恐らくこれは妊婦健診無料化って、これはいいと思ってやられる公共団体多いと思うんです、地方公共団体が。で、やりましたと。ところが、平成二十三年度以降国庫補助がなくなってしまうというケースももちろんあるわけです、財政状況厳しいので。そうなったときに、妊婦健診みたいなものって一度無料化にするとなかなかこれ元に戻しにくいと思うんですよ、地方公共団体としては。そうすると、だれがこの分を、このお金を面倒見るのかっていうと、恐らくそれは地方公共団体の自主財源から賄うことになりかねないと思うんですね。こういったこともあるので、その交付税措置というものを安易に使わない方がいいのではないかという指摘を今日させていただきたいと思って質問をいたしました。
もう一つ、先ほどからずっと地域雇用創出推進費のお話が出ております。平成二十一年度一兆円の交付税増額と、実際は前年度の四千百億円プラスですけれども、まあでも増えたということは大変喜ばしいことだと思います。
ただ、これも、地方交付税のそもそも論という話になると思うんですけれども、単純な疑問として、地方交付税というのは地方交付税法にうたわれていますけれども、目的を縛らないと、使途を制限しないというふうにうたわれています。ところが、今回の増額五千億円が地域雇用創出推進費と、特別枠というふうになっているんですね。これは地方交付税の趣旨からするとおかしいんじゃないかと思うんです。目的を縛ってはいけないというのが地方交付税ですので、もし増額をするんであれば、単純に何も名目付けずに増額する方がいいと、それが正しいやり方だと思うんですね。または、国として雇用創出、今やらなければいけないと、地方にも最大限協力してほしいということであれば、これは交付金でいいのではないかというふうに思っております。この点について大臣、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(鳩山邦夫君) おっしゃる意味はよく分かります。雇用が緊急の課題であって、そこに確実に使われるという意味であるならば、地方に自由度を与えることも大事だけれども、これは絶対に雇用だよと言ってかっちり縛るような交付金だったらどうかと、こういう趣旨だと思いますと、なるほどと思う部分は正直言ってございます。
基準財政需要額は地方公共団体が標準的な行政を実施するために必要な地方一般財源の額を行政分野別に算定するものであるが、それに加え、その時々の状況に応じて、通常の事業に上乗せして取り組む事業に係る需要について臨時的費目として計上してきたところでございまして、今回の雇用創出推進費はそういう形で臨時的費目として計上してまいったわけでございます。
どういう形を取ろうかということはいろいろ議論があったとは思いますが、地方が自由に使える財源として、既定の加算とは別枠で地方交付税を一兆円増額して、そのうち五千億円を臨時的費目の地域雇用創出推進費としたところでございまして、これは先ほどの妊婦健診十四回と同じように、地方公共団体に助言や要請をしていく中で、きちんと雇用創出を目指して取り組んでいただくように話をしていこうと、こういうふうに考えております。
先ほど四千億の話、別の方に御答弁申し上げました。要するに厚労省の方の四千億、これは縛りがきついから、その代わり人件費比率は高いと思うんです。恐らくこちらの方が人件費の比率は少ないかもしれませんが、地域活性化ということも含めて、地方公共団体が創意工夫してやっていただくという意味では地方自治の精神には合致していると、こう思っております。


