
| 2009(平成21)7月7日 総務委員会質問(住民基本台帳法の一部を改正する法律案について) |
○行田邦子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の行田邦子です。先日に引き続きまして、質問させていただきます。
今日は、主に住基カードについて質問をいたします。
平成十五年八月から住基カードの交付が開始されました。六年近くが経過しておりますけれども、平成二十一年三月末で交付枚数が約三百四十万枚と低い状況になっています。百人いれば二、三人の方が持っているかなと、成人でも百人いれば三、四人の方が持っているという、必ずしもこれは普及率が高いとは決して言えないような状況になっていると私は思っておりますが、大臣に伺います。どのような御認識でいらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(佐藤勉君) 今先生がおっしゃられましたように、基本台帳カードの交付枚数、運転免許証に代わる本人確認書類としての活用、そして電子申告、e―Taxにおける活用などによりまして、平成二十年度だけで百万枚以上が発行されるなど、最近若干伸びる傾向にございます。徐々にではありますけれども、その便利さが住民に認められてきているところというふうに考えておりますけれども、まだまだ足らないということだと思います。
したがいまして、そのPR、先日も申し上げましたように、このカードに対するインセンティブというものをしっかりと考えながら普及を図ってまいりたいというふうに思っております。
○行田邦子君 一年間で百万枚強増えたということではありますけれども、まだまだ普及が足りない、十分ではないという大臣の御認識を確認させていただきました。
私も、実はこの住基台帳法案の質問をするに当たりまして、慌てて住基カード、電子証明も付けました、取得をしたんですけれども、ただ、実際取得してみた後に思ったんですが、私にとっては使い道が今のところ何もないんですよ。
ここで、お聞きしたいんですけれども、ちょっと重複するかもしれませんけれども、改めてお聞きしたいんですが、この住基カードの役割、使い道というのはどういうことがあるんでしょうか。
○政府参考人(久元喜造君) 住民基本台帳のカード、これは希望者の方に交付をしているわけでありますけれども、これは、まず使い道といたしましてニーズとして多いのは、やはり運転免許証を持っていない高齢者の方などの本人確認に使うというようなこと、それから住所地以外の市町村で住民票等の交付を受けるといったようなこと、それから、あとは電子証明書が確認されている住基カードにつきましてはe―Taxなどの電子申告など、電子申請、電子届出に使うといったようなところが主な用途であろうかと考えております。
○行田邦子君 今、身分証明、本人確認に使うということが一つあるということと、それから電子証明付けた場合はe―Taxなどの行政手続、オンラインでできるということがあったかと思います。それと、今おっしゃられなかったと思うんですけれども、多目的利用というのもあるかと思います。これは市町村によって状況は違うんですが、これはまた後で質問させていただきます。主にこの三つの柱かなというふうに思っております。
ここで、大臣御自身について伺いたいんですけれども、先日の加賀谷委員からの質問、大臣は住基カードをお持ちですかという質問があったかと思いますけれども、それに対して、大変恐縮ですが最近取らせていただきましたというふうにお答えになっています。つい最近取得したということですけれども、大変嫌な聞き方になってしまって恐縮なんですけれども、大臣はこれまで総務委員長を経験されています。そしてさらに、総務副大臣も約一年間務められていました。ということは、私の認識では、住基台帳、住基カードというものに大変造詣が深いのではないかというふうに思っているんですけれども、にもかかわらずなぜ今まで持っていなかったのか、お答えいただきたいということと、それとあともう一つは、今お持ちということですので、今後どういうふうに使われようと思っていらっしゃるのか。
○国務大臣(佐藤勉君) 大変痛いところをつかれましたというところでございますが、正直今まで総務副大臣をしていたときには情報通信の分野の担当だったものですから、決して言い訳をするつもりはございませんけれども、今回先生と同じく慌てて取らせていただきました。
ただ、今回取らせていただいて感じたのは、住民票等々、あるところによれば印鑑証明も取らせていただくということでございますので、結構私は使う頻度が高いものですから、そういう面では非常に便利になったかなというふうな思いをさせていただいております。先ほども申し上げましたように、税の申告にも使えるということでございますので、これから挑戦をしていきたいというふうに思っております。
今になって取ったというのは大変恥ずかしい話でございますけれども、しっかりとこれから活用させていただきたいというふうに思います。
○行田邦子君 大変苦しいお答えだったのかなと思うんですけれども、身分証明には使われないということですか。
○国務大臣(佐藤勉君) もちろん場合によっては使わせていただけるところがあれば使わせていただきますし、常にかばんに入れておりますので、例えば携帯を変えるなんというときには積極的に使えるんじゃないかなというふうに期待をしております。
○行田邦子君 これで、今の御答弁で一つ大臣の使い道が増えたと思うんですけれども、身分証明についてまず申し上げますと、私の住基カードは身分証明に使えないそうなんです。というのは、写真が付いていないんです。なぜかというと、本当は写真を付けたかったんですけれども、さいたま市なんですが、さいたま市役所に行ったところ、役所の中にいわゆるスピード写真の発行機があるだろうと思って行ったんですが、忙しかったものですから、ところが近所にもなかったということで、時間がないので、もう面倒くさいので写真なしということで取得をさせていただきました。
ここで、思うんですけれども、各市町村に対して、これから今後住基カードのニーズとしてはやはり身分証明という役割があるかと思いますので、より写真付きの住基カードを発行しやすいような窓口の環境を整えるようにアドバイス、助言をしていただけたらいいのではないかなというふうに思っております。
それから、今、少し御答弁の中で便利になるとおっしゃられたその多目的利用ですね、例えば住民票等の証明書の自動交付機で使えるとか、あとは印鑑登録証として使えるというような多目的利用の状況についてなんですけれども、じゃ本当に多目的利用がなされているのかということを調べてみました。総務省さんからいただいた資料ですと、今多目的利用をされている団体、市町村が全国で百六十ということです。ですから一割弱ですね。人口カバー率ではちょっと分からないんですが、これは高い、多い数とは決して言えないと思います。残りの九割強の市町村では住基カードの多目的利用、例えば自動交付機で使えるとか図書館カードとして使えるとか、あるいは印鑑登録証として使えると、こういったことは一切なされていないという現状になっています。
それで、ちょっとまた嫌な質問、言い方になってしまうんですけれども、大臣が今お持ちの住基カードは、これは残念ながら多目的利用なされていないと思いますので、大臣の住基カードというのは多目的利用できないようになっています。私のカードもそうです。なので、今住基カードをお持ちの方の恐らく大半は多目的利用なされていません。
住基カードというのは、これは独自利用領域というのをあえて設けている仕組みになっていますので、ICチップ内蔵することはできるわけですよね。ということは、今九割強のカードは空いてしまっている、使いこなしていないという状況になっていますので、これは是非、各市町村に対して多目的利用をするように一層の働きかけを行ったらどうかと思うんですけれども、そこら辺についていかがでしょうか。
○国務大臣(佐藤勉君) 今回の法律改正によりまして、引っ越ししても継続してカードが使用できるように措置をすること、先ほど先生がおっしゃられましたように、図書館カードとか印鑑登録のワンカード化、十分空きはあるでしょうからそこに多目的利用をするとか、さらには、コンビニエンスストアで住民票の写しの交付などができるような新たな利便性を高めるなどの取組によりまして、着実にカードの利便性を高めていくことが必要だというふうに考えておりまして、こうしたメリットについて幅広く住民の方々に知らしめるとともに、取得の先ほど来から申し上げておりますようにインセンティブを、もっともっと使い勝手のいいような方向に持っていって、これ一枚あれば結構何にでも利用できるんだなというのが、もちろん広報すると同時に、使い勝手のいいカードという認識を持っていただくようにPRに努めてまいりたいというふうに思っております。
○行田邦子君 恐らく市町村からすれば、多目的利用をするためにはお金が掛かるという話だと思うんですね。そこら辺、総務省さんとしては何か手だて打っていらっしゃるんでしょうか。財政措置ということでいかがでしょうか。
○国務大臣(佐藤勉君) 住民基本台帳の、もちろん団体には、次第に増加傾向にございますけれども、先生がおっしゃられるようにまだ百六十団体ということで、普及が図られていないと言ってもいいと思います。
カードの利便性を高め、その普及を図る観点から多目的利用の促進は有効でありまして、システム導入に必要になる経費については特別交付税による財政的な支援をしているところでございまして、これがなかなか行き渡らないというところもございまして、今後いろんな研修会やセミナーでその周知徹底を図ってまいりたいというふうに思います。それが分かっていただければやっていただけるんではないかなというふうに期待をしております。
○行田邦子君 今回の法改正を機に少しは市町村でも住基カードということに対しての注目が高まると思いますので、これを機に、是非多目的利用を促進するために、総務省としても、国としても、特別交付税という措置設けていますよということをPRをしてはいかがかなというふうに思っております。
三本目の柱の電子証明に行く前に、今回の法改正に絡んで一点質問をさせていただきます。
今回の法改正によりまして、住基カード、引っ越し後も、転居後も引き続き同じ住基カードを継続して使用できるようになるということになっています。これによって、今まで五百円払ってもう一回住基カードを申請し直すという手間が省ける方もいらっしゃいますし、それから、窓口に一回行くのは変わらないんでしょうけれども、少しは窓口で待つ時間も少なくなるかもしれないですね。ほんのささやかではあるんですけれども、今回の法改正によって利便性が向上するのかなというふうに思ってはいるんですけれども。
ここで、お伺いしたいんですが、改正法では公布から三年以内の施行となっています。このほんの小さなささやかな変更に何で三年も掛かるのか。本当に三年も掛かるんでしょうか。外国人住民関連の事項についてはシステムの改修が必要であったり、あるいは外国人住民に対しての周知、制度改正の周知、PRが必要というのは分かるんですけれども、引っ越し系のこちらです、住基カードの関連についてはもっと早くできるんではないかと思っていますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(久元喜造君) 引っ越しをしても従来使っていたカードが転入地の市町村でも引き続き使用できるようにするためには、システムの変更が必要であります。
それぞれの住基カードには、これは安全性の見地から、カードの公開かぎと秘密かぎがペアになっておりまして、引っ越し後も使えるようにするためにはこれを書き換える必要が出てまいります。この書換えを行うためのシステムの開発ということを行いまして、各市町村にこれを使っていただくということで、システムの開発に要する期間、そして市町村にこれを配付をして、そしてそれぞれの市町村でこれをインストールして活用していくシステムの改修を実際に行っていく期間、このシステムの開発、改修に大まかに申しますと二年程度、それから施行準備に一年程度と、私どもといたしましては三年程度の期間を考えておりますけれども、できるだけ早くこの改正法を施行できるように、この法案の附則では公布から三年以内で政令で定める日となっておりますけれども、一日でも早く施行ができるように努力してまいりたいと存じます。
○行田邦子君 先日も弘友委員からも御指摘があったと思うんですけれども、これっぽっちと言ったら大変恐縮なんですけれども、これだけのささやかな変更で三年掛かるとはどうも思えないんですね。外国人関連の方は分かるんですけれども、この住基カードの変更、これだけのことで毎回毎回、一回ずつちょっとずつ変更して、そのたびに三年間掛かるといったら、住基カードの利便性を図らなければいけないことはもっともっとたくさんあるわけですから、先がつかえてしまうんではないかと。これでは一向に住基カードの利便性というのは図られないんではないかなというふうに思っておりますので、この点を指摘しておきたいと思います。
電子証明について質問させていただきます。
電子証明というのは、例えば代表的な例がe―Taxですけれども、個人が行政手続をオンラインでやる場合に必要になってくるものです。その電子証明の唯一の格納媒体が住基カードということで、関連して質問をさせていただきます。
今、行政手続のオンライン化ってどのようになっているのか、お手元に資料をお配りしております。実は、e―Japan計画の下、一万四千もある国での行政手続、このうち何と九四%がオンライン化されています。オンラインで手続ができるような状況にもう既になっています。ところが、利用状況どうかといいますと、(2)の赤字のところを見ていただきたいんですが、オンライン利用率は二〇・五%と低い数字になっています。
どうしてこのような状況になるのか、理由はいろいろあると思うんですけれども、そしてさらに御説明しますと、今まで行政の情報化それから電子政府、電子行政ということで、国と地方と合わせて大体毎年毎年一兆円程度のお金を使っている、予算を掛けているという状況です。これがずっと大体平成十三年辺りから続いています。平成十三年から毎年、国、地方で一兆円この電子政府、行政の情報化ということにお金を掛け続けているという状況にもかかわらず、行政の情報化というのは残念ながら一向に進んでいないという状況です。
特に、行政手続のオンライン化が進まない理由、オンライン化の利用率が高まらない理由の一つに、私はこの電子証明の在り方、制度の在り方というものが問題があるというふうに思っております。ちょうど私がそういうふうに思っていましたら、同じ指摘がなされているものがありました。内閣官房のIT戦略本部が行ったユーザー調査、この分析でも、個人や企業のユーザーにとってオンラインでの電子手続、これの最大の阻害要因は電子署名であるという分析がなされています。
随分、電子証明、悪者になってしまっていますけれども、大臣、御所見いかがでしょうか。
○国務大臣(佐藤勉君) オンラインの利用が進まない原因というのが公的個人認証と個々の手続の使い勝手の双方に存在するというふうに認識をしております。全体といたしましては、オンライン利用時の操作性が悪いということとか、添付書類の削減が進んでいないとか、国民がオンライン利用の利便性を実感できていないとかということが大きい原因かなというふうに思います。
公的個人認証サービスにおいて、昨年度、利用者用ソフトの初期設定を大幅に簡素化して操作性の向上を図ったところでございますけれども、e―Taxからも明らかになったように、適切な使途があれば公的個人認証サービスも普及するのではないかというふうに思いますし、総務省としては今後とも、個々の手続を所管する各府省と十分に連携をしながら普及拡大に向けて努力していきたいというふうに思います。
○行田邦子君 私が電子証明の制度設計そのものに問題があるのではないかと言ったその理由をもう少しちょっと具体的に申し上げますと、例えばe―Taxを例に取りますと、国税の電子申告をしようと思うと何が必要かというと、まず住基カードを取得しなければいけないんですね。そうしないと電子証明を格納するものがないので、まず住基カードを取得します。これに大体の市町村は今五百円掛かります。そして、さらに電子証明を取得します。これも五百円掛かります。ここで、市町村の窓口に行って申請をして千円掛かると。それだけではなくて、さらに、カードですから読み込むものが、機械が必要です。ICカードリーダー・ライター、これはそれぞれの方が、個人が購入しなければいけないと。家電量販店等で売っていますけれども、行ってみたらば在庫がなかったとかいうこともあります。金額的には千数百円から数千円というような幅があります。さらに専用のソフトをインストールすると。たしか昨年の質疑の中で、当時筆頭理事だった内藤委員長も、いかにe―Taxというものが大変なのかということを力説されていたと思うんですけれども、非常に大変複雑な、様々なハードルを経なければ電子申告というのはできないという状況なんですね。
ここで、大臣にお考えをお聞きしたいんですけれども、私の考えでは、この住基カードが電子証明の唯一の格納媒体であると、そういう今の在り方に問題があって、こういう在り方であるから個人の行政手続のオンライン利用というのが増えないんではないかというふうに考えているんですけれども、電子証明を住基カードに納めるのではなくて、それ以外の方法というのを検討するというお考えはないでしょうか。
○国務大臣(佐藤勉君) 先生おっしゃるとおりだと思います。公的個人認証サービスを普及拡大させていくためということになりますと、利便性の向上に向けて利用者視点からの検討が不可欠であるというふうに思います。
このため、外部の有識者から成る検討会、公的個人認証サービス普及拡大検討会を開催いたしまして、現在、住基カードのみとなっている公的個人認証の電子証明書の格納媒体を携帯電話端末等へ拡大することについて、安全性やコスト等の点からも、民間事業者等の意見を伺いながら検討をさせていただいているところでございます。
○行田邦子君 今、住基カード以外の格納媒体、例えば携帯電話ということもおっしゃいましたけれども、必ずしもこれからは電子証明を住基カードに納めなければいけないということはやめるということも検討されているということだと思います。
そうすると、話が鶏と卵みたいになってしまうんですけれども、今、最初私が申し上げた住基カードの役割というのは三本柱があって、それは身分証明、一つ目、二つ目が多目的利用、三つ目の柱の電子証明の格納媒体、私はこれが大黒柱だと思っているんですけれども、今後これがなくなってしまうとますます住基カードの役割って何なんだろうということになってしまうと思うんですね。ましてや今、現状では、多目的利用というのは九割強の市町村では行われていないと。大臣の壬生町でも私のさいたま市でも行われていないという状況ですので、そうなるとほとんど住基カードというのは、このままでは住基カードという名前を変えて公的身分証明カードというふうにした方がいいんではないかというふうにすら思えてくるわけなんです。
今回の法改正によって、引っ越し後も引き続き同じ住基カードを継続使用できるという、確かにこれもささやかではありますけれども利便性が向上されます。ただ、それだけでは今後、このまま住基カードというものを生かし続けていくという意義が大変薄れてしまうのではないかなと、もっと広い意味での多目的利用ということを政府全体として恐らくは考えていかなければいけないのではないかというふうに思っております。
今日は、住基台帳に絡んで、主に住基カードについて質問させていただきましたけれども、住基ネットが稼働した当初というのは、安全性やそれから費用対効果というような面で様々な議論を呼んだというふうに記憶をしております。今現在もありますけれども、反対意見というのもありました。今もあるかと思います。
住基台帳、それから住基ネットというのは、諸外国の例を見ますと、なかなかこういう全国の住民の情報を一元管理する、把握するというようなシステムというのはないというふうに聞いています。裏を返せば非常に貴重な存在であるというふうに思っているんですけれども、ただ、これは運用を間違えてしまうと住民生活の安全、安心を奪いかねない大変恐ろしい凶器にもなってしまうと。ただ、裏を返せば、逆にきちんと適正な運用をしていけば住民生活の安心、安全を向上する、利便性を向上するというような形で住民に還元できるものだと思うんですね。
ですから、これはきちっとうまく使っていけば住民の資産として利活用が十分果たせるものでありますし、そうしなければいけないというのが私の考えですけれども、大臣のお考え、いかがでしょうか。
○国務大臣(佐藤勉君) おっしゃられるとおりだと思います。
この利用を高めていくということに関しましては、先ほど来から申し上げておりますように、インセンティブを与える、また、いろんなカードの機能を一つに集約するというのも一つの手法ではないかなというふうに思いますし、何枚もカードを持っていていい話はございませんので、政府全体としてそういうものを一元化できるようにこれから検討してまいりたいというふうに思っております。
○行田邦子君 ありがとうございます。
それではちょっと、時間限られていますけれども、電子政府に関連して一点、今総務省で行われていることについてお聞きしたいと思います。
国民電子私書箱というものが今構想があるようです。これは国民電子私書箱、どういう構想なのか、簡潔にお願いします。
○政府参考人(南俊行君) 御説明を申し上げます。
国民電子私書箱構想と申しますのは、希望いたします国民のお一人お一人に対しまして電子空間上の言わば専用の口座、アカウントのようなものを御用意をしますと。それによりまして、多くの行政機関とその国民の皆さんとの間で必要な行政情報のやり取りをしていただくような仕組みとして考えておるものでございます。
具体的には、例えば自宅のパソコンから、先ほど来御議論のあります住基カードのようなICカードでこの国民電子私書箱にアクセスをしていただきまして、専用のページを開いていただきますことで、例えば様々な行政機関への申請ですとか届出、これをワンストップで済ませたり、あるいは年金記録のような自分の属性に合ったお知らせですとか通知、これを受け取れるような、しかもそのやり取りの記録はすべてその口座に記録として残りますので、個人情報保護の観点からも非常に安心できる、そういう仕組みとして御提案をさせていただいて、ワンストップの幅広い分野での行政サービスを可能にすることによって国民の利便性を高めるということをねらいとしているものでございます。
○行田邦子君 今この国民電子私書箱については内閣官房からお答えいただきましたけれども、戦略立案されているのは内閣官房、実施するのが総務省というふうにお聞きしています。
ここで、平成二十一年度の補正予算を見ていたんですけれども、今回、国民電子私書箱というものに初めて予算が付いているようです。三十億円という予算が付いています。ただ、これで私が疑問に思ったのは、民主党が補正予算の審議に当たって資料を請求したその資料請求の回答に対して、業務委託事業の契約形態の欄に随意契約と記されていました。これはどういうことなんでしょうか。随意契約ということでもう決まっているんでしょうか。
○政府参考人(戸塚誠君) お答えいたします。
まず、この事業につきまして簡単に御説明いたしますが、この国民電子私書箱関連ネットワーク基盤確立事業と申しますのは、国民電子私書箱に関するネットワークの基盤といたしまして、国、地方自治体間における法人、個人のデータ連携を可能とするバックオフィスシステム連携というものでございますとか、共通企業コードセンターの構築に向けました検証等の開発、実証を行う、その確立を目指すものでございます。
委託先の選定、契約方法につきましては、委託の目的等を定めました計画書に基づきまして、企画競争によりまして実施者を公募いたします。この公募いたしましたものにつきまして、外部委員会などにおきまして委託先を選定いたしまして、選定した委託先との間において随意契約を行うというものでございます。
以上のとおり、公募段階では企画競争を実施することによりまして、複数の応募による公正な競争が行えるものと考えております。以上の方法につきましては、競争性のある随意契約というふうに整理されておるというふうに理解しております。
以上でございます。
○行田邦子君 競争性のない随意契約ではなくて、予算が成立する前から発注先が決まっていたということではないということで確認をさせていただきました。
とかくこのIT化、それから行政の情報化というのは、お金の使い道というか、使った成果が目に見えないものなんですね。今回、私もいろいろ調べてみると、目に見えないこのIT化ということに年間国と地方で一兆円ずつ毎年毎年お金を使っているという状況になっています。
なので、公共事業や道路あるいは箱物といったものというのは目に見えるものですけれども、逆に無駄遣いも見えやすいと。ただ、こういうIT投資というのはなかなか目に見えにくい、だからこそお金の使い方をしっかりと、要らぬ疑念を持たれないように注意をしていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。


